【化け狐と少女②】2:2

( 'ω'o[演じる時のポイント]o

『①この台本では重要な部分以外はルビを振っていません。(童 等)振っていない部分に関しては正解の読み方は特にありませんので、演者さんが思った読み方で読んで頂ければと思います。また、動作に関しても思うがままに演じてください)

 ②物語の進行上、脇役気味になってしまっているキャラがいます。人数が足りない場合等は兼ね役にしていただいても構いません。』


 ---今回、佐之助とお清がちょい役になってしまっています-----

喜助(キスケ)♂ 兄弟に見捨てられ独りになった化け狐の男。優しさに溢れている。色々な言葉が混ざった不思議な喋り方をする。

桜(サクラ)♀ 親に捨てられた、"視える"力を持つ少女。おとなしく素直。

お清(キヨ)♀ 街で仕立て屋を営む、姉御。クール。

佐之助(サノスケ)♂ 街で鍛冶屋を営む、おいちゃん。豪快で楽観的、ロリコン


【役表】

喜助(♂):

桜(♀):

お清(♀):

佐之助(♂):

____________________

お清「"視える"子の事…か。」

桜「……これ以上…喜助に迷惑…かけれない」

お清「あいつは迷惑だなんて思ってないだろうけど…?」

桜「……けが…もう、させたくない…の」

お清「………はぁ…アイツの為…か。」

桜「……」

お清「分かったよ…話してあげる。」

お清「……"視える"子は生まれつき、妖や怪奇を視る事が出来る人の子の事を言う」

お清「それだけなら良いんだけどね。その子は霊力を多く持ち、妖を祓うことが出来るのさ」

桜「妖を…祓う…?」

お清「あぁ。しかも、童のように自分の力を理解していない子は…感情が高ぶった時に、使ってしまうことが多いのさ。だから、妖は恐れてるのさ"視える"子をね。」

桜「………きすけ…は…どうして…」

お清「それは…本人に聞きな」

喜助「清…話したのか…」

お清「アンタの為に、童が知りたいと言ったんだ」

喜助「………くそ…」

桜「きすけ……どうして私を拾ったの…?」

喜助「……」

お清「話してやんな。…私は向こう行ってるからさ」

喜助「……最初は…同情していたんかもしれん。"俺"も家族に捨てられた身だったからの。重ねていたんだろう‥な…。…お前さんが"視える"子だと分かった時も…怖くはなかった。俺は…あの時…もう死んでも良いと思っとったからの。」

桜「…!」

喜助「…じゃから…あの日人間の街へ行ったんじゃ。…死ぬ気での…。………じゃが。」

桜「…!!」

喜助「…お前さんと…過ごすんが楽しゅうてのッ…。……死ぬ気も…失せてしもうた…」

桜「きすけ……」

喜助「……俺はな……お前さんの幸せの為なら…"狐の力"を使っても…」

桜「…だめッ…!……きすけが…使いたくない力…使わせたくない…」

喜助「おれは…!……おんしの為なら…」

桜「……ダメ…!!」

喜助「なんでじゃ…!俺は…俺は…!…お前を守りたいだけなんじゃぞ…」

桜「……わたし…きつねの力のこと…わからない……でも…きっと…あぶないちからなんでしょ…?」

喜助「桜…わかっとくれ…俺にはこうするしか…」

お清「喜助…」

喜助「清……」

お清「あんたの気持ちもわかる。確かに狐の力を使えば…あんな連中がいくら束を重ねてこようと、一網打尽にできるだろうね。……だが。それを使えば、あんたは…」

喜助「いうな!!!!!!!」

桜「…!…言って…!きよさん…!」

喜助「ッ…さくら…」

お清「喜助。何をそんなに恐れてるんだ。…お前さんを捨てた狐どもと…この子が同じに見えるのかい…?」

喜助「…それは…」

お清「…大丈夫さ。…この子は…絶対にお前から逃げたりしない。捨てないよ。…私の感がそう言ってるんだ」

喜助「……俺だって……わかっとる…だが…それでも…俺は…」

お清「……喜助。…桜に話すよ。いいね…?」

喜助「………」

お清「…桜。狐の力が妖の中でも恐れられる程に強い。という話を前したね。…それは。…単に力が強い。ということだけではないんだ。…狐は…力を使うと自我を失い敵仲間関係なく…"死ぬまで"戦い続けるんだ…」

桜「……!!」

喜助「…ッ」

桜「…そんな力……怖くなんてない…それに……私は……きすけがいなかったら…あそこでもう…飢え死にしてた…。……きすけは私の命も拾ったんだよ……」

喜助「さくら……」

桜「…きすけ…きすけはひとりじゃないよ……私も…きよさんもいる…」

喜助「………」

桜「きすけの力なんて…わたし、怖くない。……でも…死んじゃうのやだよ…きすけ…」

喜助「…さ…くら…すまん…わしも…死ぬのは…もう…いやじゃ」

喜助「お前さんと一緒に"生きたい"ッ………わしと……生きてくれる…か…さくら…」

桜「……うん…うんっ…!きすけとずっと…一緒に…」

お清「………話は付いたようだね」

喜助「あぁ…きよも…すまんかったの」

お清「……別に私は何もしちゃいないさ。」

喜助「………きよ……アイツはまだ商売やっとるかの」

お清「……あぁ…やっているよ。相変わらず"腕"だけはいいからね」

喜助「……桜……刀を買いに行くぞ」

桜「かたな……」

喜助「そうじゃ。刀の商売やっとる奴がおるけえ。そこにいく。少し変わったやつじゃが…まぁ、大丈夫じゃろ」

お清「あたしはちょっと知り合いの妖たちに連中の事について聞いてみるよ、何か分かったらすぐ知らせる。」

喜助「おぅ、すまんの。……桜、手をだしぃ?」

桜「うん……きすけ…あったかい」

喜助「ははは、桜もの」

お清「(……にしても…あいつか…桜、目をつけられないといいけど…)」

(間)

喜助「ついたぞ、桜。ここが……っと…」

桜「ッ……」

喜助「……すまんの…気づけなんで……童には…ちょいときつい道のりじゃったか………抱いててやるけえ…休んどき。」

桜「ごめん……なさ……」

喜助「よし。……おーい。おやじぃ」

佐之助「…あ?…なんだよ喜助か……ん!!…おいおいおい…喜助…なんだよ…その子……」

喜助「…ん…?」

佐之助「………………超可愛いじゃねえかよ!!!お前の隠し子か?名前は…名前はなんていうんだ!」

桜「…?!」

喜助「……やめんか……桜が怖がっとるやないか……」

佐之助「桜ちゃん…かぁぁッ!…おいさんは、『佐之助(サノスケ)』ってんだ。宜しくなぁ。呼びたいように呼んでくれて構わねぇが、出来れば佐之♡とかおじさま♡とかの方がうれしいぜ。」

喜助「おじさんでええぞ、桜」

佐之助「……幼女の口からならそれでも可ァ!!」

喜助「………はぁ……もうええから…さっさと刀見せてくれんか…」

佐之助「なに…?…お前…こんな小さい子に刀なんか持たせる気なのか……おいちゃん、それは了承できねえ。…桜ちゃん置いて、帰んな帰んな!」

喜助「わしのじゃ!!なんぜ、桜を置いて帰らにゃいかんのじゃ」

佐之助「…なんだ…お前のかよォ……なんだ。妖狩りでもする気になったのか?」

喜助「いや……実は…遊乱の連中に桜が狙われてての。……守るために買うんじゃ」

佐之助「遊乱の奴らか……そりゃ厄介な奴らに目をつけられたな……。……だが…いくらお前だからといっても…妖刀を渡すわけには……」

桜「さの……お願い……」

佐之助「ほれ、これだ。持ってけ持ってけ!」

喜助「おい……」

(間)

喜助「…ふむ……これが…妖刀……」

佐之助「俺の傑作品だぜ?どんな妖でもその刃にはかなわねぇ。……ま、人間は斬れねぇけどな」

喜助「その方が良き。なんかあっても桜に傷を負わせずに済むけえの」

佐之助「フッ…お前ならそういうと思ったさァ」

桜「(……?なんだろう……この音………きれいな…おト…どこ…カら……)」

桜「………………」

喜助「桜。どこに行くんじゃ…」

桜「……はナ…して…イかなきゃ……」

佐之助「誘い歌だな。…奴ら…もう仕掛けてきたか。…喜助、桜ちゃんの手を離すんじゃないぞ……桜ちゃんにしか歌が聞こえんっちゅーことは……」

桜「ハなして……"ハナシテ"!!」

喜助「っぐ…?!」

佐之助「……まずいな…無意識に"言霊"を使った……こりゃ奴らは黙っとらんだろうな。……ん、あったぞ、喜助。"歌の繋ぎ目"」

喜助「さすが…見つけるんがはやいの…ッ…」

佐之助「ほっ…と!」

桜「っあ……」

喜助「桜…ッ…」

佐之助「面倒な奴を仲間にしとるな、お相手さんは」

喜助「あぁ…………おやじ…頼みがあるんじゃ……今の俺じゃ間違いなく力不足……じゃから……あんたの力を貸してほしい…」

佐之助「はぁ……最初からそのつもりだよ。知っちまった以上…な。」

喜助「……ありがとな…」

佐之助「お安い御用さァ………それに」

喜助「………?」

佐之助「桜ちゃん………超可愛いからなぁ!!お姫さんはおいちゃんが守らなきゃ…だろォ?」

喜助「…………………そうか」

佐之助「…で?これからどうすんだよ」

喜助「そうさな……とりあえず、清と合流して作戦練るか……」

佐之助「げ…!あの女のとこに行くのかよ……」

喜助「桜のためじゃ、我慢せい」

佐之助「……むぐぐ…桜ちゃんの…ためえ゛え…!!」


__________________


はい、mikiです。

化け狐と少女…略してばけしょー。

②!です。新キャラ出てきましたね。趣味満載のおじ様キャラ。

今回もちょい役二人ですみません。

基本的に喜助と桜が主役になってしまいます。

生放送等ご自由にどうぞ。コメント等でお知らせいただければ即刻見に行きます。

金銭関係はNG


ちなみに余談ですが…

喜助「…お前さんと…過ごすんが楽しゅうてのッ…。……死ぬ気も…失せてしもうた…」の時、私の想像の中では喜助は儚く笑い泣きをしていました。皆様はどうでしたでしょうか?笑っていたのか‥泣いていたのか‥はたまた真顔だったのか‥演者の想像を話し合うのも楽しいかもしれませんね。


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